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丸刈り(丸坊主)を10年以上続けてみて思ったこと——そのきっかけとメリット/デメリット

いつの頃からなのか覚えていないのですが、髪型は常に丸刈り(丸坊主・坊主頭・いがぐり頭)と決めています。東日本大震災の頃にはすでにそうだったので、かれこれ12年以上はこれで通していることになります。

初めて丸刈りにした日のことは良く覚えています。1,000円カットで「丸坊主にしてください。5mmで」とオーダー。その店は5分で仕上げるのを売りにしていたはずですが、ご丁寧にも15分近くかけて仕上げてくれました。

その後は自分でバリカンで刈る生活に。いまに至るまで美容院・理髪店は利用していません。

長さ設定は基本的に3mm。徐々に短くして1mmまでいった時期もありました。他人から見ると1mmも3mmも変わらないと思いますが、一度丸刈りにすると、なぜかもっと短くしたくなるのです。その欲求はもう収まりましたが。

丸刈りにした理由

太くて癖毛で量が多い自分の髪に、高校生の頃から強いコンプレックスを抱いていました。その当時は「他人からどう見られているか」「他人と違いすぎないか」を気にして生きていたため、日々のストレスは相当なもの。何かと消極的な性格に転落したのもこのせいだと思います。

社会人になってからもこのコンプレックスがなくなることはなく、むしろスーツを着て人に会う仕事に転職してからは、自分の髪がいまどうなっているかが気になり過ぎて、常におどおどしていたはずです。

そうすると次第に「丸刈り」という選択が頭にチラつきはじめます。中学生の頃は校則で丸刈りだったので、それほど抵抗がなかったこともあります。ただし周りにそういう風体の人がまったくいないため、なかなか踏ん切りがつきません。というより、この頃はまだ自分が他人と違う見た目になることを過度に恐れていたと思います。

その後いまの会社に転職。次第に丸刈りの人と出会う機会が増えてきました。同時に私も仕事を通じて自己肯定感が安定、他人からどう見られているかを気にしなくなり、ある日、意を決して前述の1,000円カットに出向いたわけです。

現在の私の頭。お見苦しい写真ですみません。

周りの反応は?

丸刈りにした次の日のことは忘れられません。大抵の人は何もいわず接してくれましたが、会話中、明らかに頭をガン見されているのがわかり「こちらから何か言った方がいいかな」と少し気になったのを覚えています。

もちろん優しい人も何人かいて「似合う」「こっちの方がいい」と褒めてもらえたのはうれしかったです(全員男性ですが)。中でも「これから特攻する人みたい」と言われたことが特に印象に残っています。

丸刈りのメリット

丸刈りのメリットは多数あります。

まず、整髪の必要がない。丸刈りデビューした当時、出かける前の苦労が一切なくなったことに感激しました。公衆トイレの鏡の前で長々と髪を触っている若者を見ると「大変だなあ」と同情してしまいます。

さらに風が吹いても髪が乱れない。海から上がったとき、シャワーを浴びたとき、雨に降られたときなどにすぐ乾く。基本的に自然乾燥です。

お金の負担が減るのも大きなメリットです。

特に、散髪代が0円なのは大きな利点。丸刈り以前は2ヶ月に1〜2回のペースで散髪に行っていたので、いま考えると結構な出費でした。せっかくの休日に使う時間もバカになりません。

ドライヤーブラシ整髪料も必要ありませんバスタオルもなし。普通のタオル1枚で頭も身体もカバーできます。

シャンプーも使用せず。身体と同じく牛乳石鹸で洗っています。たまにホテルでシャンプーを使うと、スッキリしすぎて逆に頭皮が大丈夫か不安を覚えます。

地味に気に入っているのが床に髪の毛が落ちてないこと。正確にはごく短い毛が存在しているのかもしれませんが、はっきりと視認したことがない。

あとこれは願望ですが、今後、髪が薄くなっても目立たないような気がします。

丸刈りのデメリット

対するデメリットも挙げておきましょう。

まず、ほぼ毎日バリカンで刈らなければならない点。というのも髪一本一本で伸びる早さが違うため、放っておくとかなり見苦しい見た目になります。元の長さが短いほど見苦しさが際立つので、短い人ほどバリカンの頻度を増やすことになります。

結果、毎朝のシャワーの前にバリカンを当てています。面倒といえば面倒ですが、所要時間は3分程度と短く、刈った毛はそのまま排水溝に流しているので、それほど手間には感じていません。完全に習慣になっています。

刈った髪の毛をダイレクトに排水溝に流すことに多少の罪悪感を覚えますが、シェーバーで剃った後の髭レベルの短さなのでまあ大丈夫かと。実際、排水溝が詰まったことはありませんし。ちなみに髭も同じバリカンに0mmアタッチメントをつけて剃ってます。

他のデメリットとしては、夏と冬に帽子が必要なことでしょう。ないとかなり厳しい。

そして頭にぴったり合う帽子は意外に見つからず、購入に至るまで結構難儀します。結構高額なのでお財布に優しくないのもデメリットでしょう。

あと、やはり周囲の目が気になることがあります。公共の場でこちらは恐縮しまくっているというのに、とりわけ年配の方から忌避されているのがわかります。

そしてこれが不思議なのですが……丸刈りは丸刈りを引き寄せるのです。スタンド使いの法則みたいですが、自分の周りの丸刈り率がなぜか高い。ついこの間のオンラインミーティングでも4名中3名が丸刈りでした。華やかな髪型を捨て、あえて丸刈りにするというその気性が互いに似ているからでしょうか。個人的にはデメリットと捉えています。

 

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