さすが有名店の完成度 台中市第二市場の「山河魯肉飯」

旅行

台中滞在2日目。日中、ずっとテレワークとはいえ、せっかくの滞在中ということで、有名な台中市第二市場へ昼食に向かいました。ホテルから歩いて15分程度の場所にあります。

歴史を感じさせる趣のある建物です。日本統治時代、日本人や富裕層向けの市場として作られたとか。現在はというと、思いっきり庶民向け(加えて観光客向け)の市場になっているようです。

開設当時からある六角楼と呼ばれる建造物を中心に、通路が放射状に設けられている設計……なのですが、内部は正直どこがどうつながっているのか理解できず。迷いながらぐるぐると回ってしまいました。いったん外に出て北東側の出入り口から入れば、すぐに有名な「山河魯肉飯」が目に入るでしょう。

お昼時ということで、すでに注文コーナーの前には行列が。そこで写真付きのメニューを指差してオーダー。その隣の机で料理を受け取ります。雰囲気は全く違いますが、仕組みは日本のチェーン店のカフェと同じです。ただし向かって右で注文、左で受け取るカフェチェーンと異なり、ここでは左で注文、右で受け取ることになります。

頼んだのは店名にもなっている魯肉飯(ルーロウハン)。料金は80元(約400円)。魯肉飯といっても台北のそれとは異なり、豚バラ肉のそぼろではなく、角煮がご飯にのっています。台北でいう焢肉飯(コンロウハン)が、この店の魯肉飯になるようです。

なぜ台中と台北で呼び名が異なるのか。事前に読んだ「オールド台中食べ歩き」に説明があったので引用します。

大まかに言えば、北部の「滷肉飯〔魯肉飯と同じ〕」は、中部と南部の「肉燥飯」(正しく書くと「肉臊飯」)とほぼ同じ。中南部の「滷肉飯」は、北部の「焢肉飯」(または「爌肉飯」、台湾語では「炕肉飯」)とほぼ同じです。

中部では、甘辛く煮た豚バラブロック肉を刻んでご飯に載せたものは「肉臊飯」と呼び、肉を刻まずブロックのままご飯に載せたものは「滷肉飯」または「焢肉飯」と呼びます。これは、台中が北部と南部に挟まれていて、食文化の合流地点であるからこその現象です。

楊 双子. オールド台中食べ歩き 歴史小説家が案内する老舗屋台の味 (p. 117). (Function). Kindle Edition.

日本統治時代に発展し、北と南の文化が合わさった台中の歴史的背景がうかがえますね。

よく見ると店の壁の写真に「魯肉飯」にかっこして(爌肉飯)とあります。それとは別に、北部でいうところの魯肉飯、イコール「肉臊飯」の写真もあります。ややこしいなあ。

行列に並びはしたものの、順番が来ると同時にすごい早さで提供されました。

これが山河魯肉飯の魯肉飯。なんでしょう、この肉のゴツさは。

日本の角煮ではあまり見かけない皮つきです。意外にも皮に脂っこさはなく、想像以上にあっさりしています。もちろんプルプルとした食感はあり、赤身と同様、味がしっかり煮込まれている印象。

その赤身はほろっと煮込まれ、皮との食感の違いが面白い。大事に、大切に食べ進めたくなります。

白飯はなじみ深いジャポニカ米。さすが台湾、日本と変わらない味です。

その白飯にかかっているタレですが、ちょうど良い甘辛さでした。やはりギトギトした脂っこさは感じられず、意外にさらっとしています。もう少しつゆだくだとうれしいのですが、これくらいがちょうど良いのでしょう。肉をちょびちょびと食べ進めたい一方で、タレのかかった白飯はバクバクかき込みたくなる。なんとも罪つくりな取り合わせです。付け合わせの漬物も良いアクセントに感じました。

さすが人気店だけあり、すこぶる完成度の高い魯肉飯(いや焢肉飯か)。もっとギトギトした1椀を想像していたのですが、良い意味で裏切られました。素材を生かすおとなしい淡白な味付けという印象を台湾の食事に持っていますが、今回のような肉料理にもそれを感じました。

第二市場の内部は薄暗く、ちょっとおどろおどろしく感じるかもしれません。しかし、それほど不潔な感じはなく、私が訪れたときは、いずれもきつい匂いに悩まされることはありませんでした。ほどよく小規模なので、初めて訪れるアジアの市場に適しているのかも。なによりも、飲食店のレベルが高いのがうれしいです。山河魯肉飯の向かいにある李海魯肉飯にも行きたかった……(夜しかやっていない)。

ただし日本語はもちろん、英語はほぼ通じないと思います。メニューの指さしと翻訳アプリの活用が肝要かと。身振り手振りでイートイン/テイクアウトを伝えることに、いまだに難しさを感じます。ちなみに台湾では、店内飲食を「内用(ネイヨン)」、持ち帰りを「外帯(ワイダイ)」と言うそうです。次回こそはスマートに注文してみたいものです。

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