外出したついでに、以前から気になっていたポケットチェンジを試してみました。旅行に行かなくなり、自宅で眠っている海外の通貨をなんとかしたかったからです。
ポケットチェンジ
https://www.pocket-change.jp/ja/
「どうせ同じ国にまた行くだろうから」と手元に残していた各国の通貨。しかもいずれも5,000円以内という少額。今の状況では海外に出ることが難しく、さらに渡航できたとしてもクレジットカードや電子マネーの使用がメインになるでしょう。紙幣・コインを保有している意味は薄いということで、両替の機会を軽くうかがっていたところにポケットチェンジの存在を知りました。
こんなサービスがあったなんて知らなかった…
— さかなよりにく (@meatoverfish) March 24, 2022
コインにも対応しているのは大きいかも
海外には当分行けないし、手元の外貨で試してみたい
非対応のコインが自動的に寄付になるのもいいなhttps://t.co/hDXd1AY6eU
ポケットチェンジとは?
ひとことでいうと外貨を電子マネーに両替してくれるセルフ端末サービス。電子マネーなので厳密には両替とはいえないか。
外貨を日本円に両替する手段としては、銀行窓口や街場の両替ショップを利用することが多いと思います。特に空港の到着ゲートを出たところにある銀行窓口での両替が一般的でしょう。
一方ポケットチェンジは、自分で端末を操作して両替を行います。さらに銀行や両替ショップと違うのは、現金への換金ができず、電子マネーになることです。
交換先の電子マネーサービス
外貨から交換できる電子マネーサービスは、Suicaなどの交通系に加えて、nanaco、waon、amazonギフト券など。
インバウンド向けにViberやecoPayzなどの海外の電子マネーにも対応しています。海外旅行に行けるようになったら、こちら方面に統一してチャージしていくのもいいかもしれません。
対応通貨
ポケットチェンジの面白いところは、銀行や街場の両替ショップと違い、紙幣だけでなく硬貨も対象であること(ただし一部の通貨のみ)。現金に替えられないとはいえ、通常では両替してもらえない硬貨に対応しているのは素晴らしいと思います。
紙幣・硬貨の両方に対応しているのは、米ドル、ユーロ、中国元、韓国ウォン。
紙幣のみ対応・硬貨不可なのは、日本円、香港ドル、タイバーツ、台湾ドル、シンガポールドル、ベトナムドン。
交換できない硬貨については、返却か寄付かを選べるようです。寄付先にはユニセフなど有名どころの名前を見ることができます。
実際に試してみた
新宿駅付近で用事があったため、設置先のひとつ、タイトーステーション1階を目指しました。
想定通り端末がフロアの片隅に。
先客の女性が使用中でしたが、どうもトラブルに見舞われている模様。5分ほどの苦闘の後、女性は立ち去りました。
端末の画面には「利用不可」のメッセージが……
仕方がないので新宿駅南口方面のHISに向かいます。ここの店舗内にも端末があります。確かに旅行業者との親和性は高そう。
こちらは誰も使用しておらず(というか土曜昼間なのに客がいない)、スムーズに操作できました。
今回は家で眠っていた中国元を両替してみます。
まずのっけから「日本円の硬貨は受け付けていない「という警告が。
どうも今年1月17日から始まったゆうちょ銀行における硬貨両替の手数料化にともない、ポケットチェンジで大量の硬貨を電子マネーに替えていた人がいたみたい。
自分は交換先としてPASMOを選択。上限金額は1万円まで。45元なのでまず大丈夫でしょう。
その45元を端末に投入します。正直、この金額をマネーショップで両替してもらうのが気が引けます。というか手数料もあるし拒否されそう。
モバイルPASMOにチャージするため、ここにスマホをタッチ。
無事、718円がチャージされました。やった!
ちゃんとレシートがでます。
固定の手数料は設定されていない
公式ページのFAQによると、固定の手数料は設定されていないとのこと。交換レートに含まれるタイプのようです。交換レートは両替前に確認できます。
今回は45元が718円ということで、現在の為替レート(1元=19.25円)と手数料(1元あたり1.5円程度?)からすると、だいぶレートは良くない印象です。とはいえ、少額の両替を気軽にできる点を重視すれば、納得できるサービスではないでしょうか。
使ってみての感想など
1件目の端末が故障していたことに面食らいましたが、操作自体は簡単で誰にもわかりやすいと思いました。銀行ATMが使えるなら大丈夫です。都内なら設置場所も比較的あり、何かのついでに利用できる気軽さがあります。
交換先が電子マネーでレートもイマイチということで、紙幣がたくさんあるなら通常の両替を選択した方が良いでしょう。でも、手元に残っていた小額紙幣と硬貨を日本円に替えたいというニーズは大きいと思います(ただし海外旅行の復活が条件)。そもそもこのサービスは電子マネーがチャージ先だからこそ実現できたのではと思います。
メジャーな外貨に対応しているのも評価できるところ。自分の場合、いずれの対応通貨も自宅にお札・硬貨が眠っており、そのうち一番多いのは米ドルです。いずれは非対応のマレーシア・リンギット、インドネシア・ルピア、マカオ・パタカ、ブルネイ・ドルにも対応してほしいな。
コロナ禍で海外旅行に行けなくなり2年が経ちましたが、そんな中、いろんな国の外貨が手元で死んでいたこともあり、「いずれ秋葉原のマネーショップで両替しないとなあ…」とは思ってた自分にとってはうれしいサービスといえます。
とはいえ気がかりで悩ましいのは次の点。
もともと使われていなかったお金とはいえ、円安が進むいまわざわざ両替するの? いやむしろさらなる円安を見込んでいまのうち?