弘前城公園に隣接する野々庵で、幻の「津軽そば」をいただく

ご当地麺類

現地で「津軽そば」を食べる機会はもうないのかと思っていましたが、弘前城公園に隣接する「野々庵」で提供されているということを知り、予約してGWに行ってきました。

「津軽そば」とは、つなぎに大豆をすりつぶした呉汁を使用したそば。小麦粉よりもタンパク質がとれそうで健康的です。

江戸時代に生まれた。つなぎに大豆をすりつぶした呉汁を使うのが特徴で、その呉汁をそばがきに混ぜ合わせて生地が作られている[1]。米が貴重な時代、庶民はそばを常食していたが、それだけでは栄養が偏るため、蕎麦からタンパク質を摂取するためにこのような独特の製法が生まれたとされている。つくるのに数日を要するなど手間暇がかかる津軽そばは戦後廃れたが、平成9年に地元の日本料理店を中心に復興された[2][3]。日持ちさせるため、麺を茹でた後冷やすという「煮置き」という工夫がされた結果、非常にやわらかく、箸で持ち上げるとちぎれてしまう程のものもある。汁物をすするように食べる[4]。出汁は鰹を中心にさば節やあごだしなどが使われ、醤油で味を調えたラーメンスープに近い仕上がりのものが多い[5]。

出典: ja.wikipedia.org

弘前城公園近くの製麺所にはこんな看板が。いまや幻が売りなのですね。いちおう「津軽そば」はWeb通販でも買えます。

当日は「弘前さくらまつり」の最中ということで、そば単品での提供はなくコースのみ。その料金、なんと税込7,100円とのこと。ここは腹をくくり、あえて豪華なランチを楽しむことにしました。

場所は弘前城公園の北東、桜のトンネルで有名な西堀にかかる春陽橋のたもとにあります。

西堀が見える窓際の席に通されました。外は涼やかで良い雰囲気です。風が強いようでボートの操船が難しそう。

桜仕様の敷紙と箸置きがおしゃれです。期待が高まります。テーブルも1枚板だとか。

まずはカゴ盛りが来ました。きれいですね。

そばがきと鮭(鱒かも)の揚げ物。サラダと一緒の器ということで、上品なドレッシングがかかっています。南蛮漬けのような感覚でいただきました。

こちらは揚げたそばねり with 味噌ダレ。ふわふわでもちっとしています。

茶碗蒸しにはそばの実が入っていました。中のエビもプリッと大きい。あっさり薄味なのも良いですね。

いよいよ本命の「津軽そば」です。2種類のそばの太さを楽しめるという面白い趣向。

こちらが細い津軽そば。一般的なそばでいうところの細打ちといった印象です。

呉汁のせいかつるみがなく、ずずっとすすることが難しい。そこで頬張るわけですが、そのたびにぼそっとした食感を味わえます。他の麺類とはちょっと違った感覚で、これはこれで面白い。

太い方のそばになると、さらにもそもそした食感が増します。が、個人的には頬張って食べる細麺のほうが気に入りました。

細麺と太麺、どちらも口の中に、ごく軽くふわっとした青い風味が広がります。この辺も「津軽そば」の独自性なのでしょう。

だしに何を使用しているのか聞き忘れましたが、「津軽そば」でよく使われる焼き節だと思います。そばの食感にマッチした香ばしい風味。醤油の特製なのか酸味も感じられます。

温かいそばに続いて、今度は天ざるがきました。

こちらは津軽そばではなく、一般的な十割そばの模様。コシと甘みが印象に残りました。

最後にデザートも。そば餅を使った柏餅がおいしかったです。これも不思議な食感ですね。

ということで、「津軽そば」をしっかり堪能できたランチでした。「津軽そば」以外の料理もおいしく、そばの奥深さを知ることができました。日頃節約に励む身に似合わない豪華な食事になってしまいましたが、ゆったりした雰囲気の中ゆるゆると食べることで、日頃の疲れをリセットできた気分です。

そういえばこの津軽そば、大豆の力なのでしょうか、一般的なそばより腹持ちが良い気がします。その晩は空腹を覚えることがなく、夕食を浮かすことができました。まあ、あれだけ食べればそうなるでしょうな。

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