なぜ買ったか
カシオの61鍵キーボード「CT-S300」を旅行先のホテルに持ち込むのが、いま密かな楽しみになっています。これまで大阪梅田、大みか、横浜の3カ所で実行に移しました。
ホテルでがっつり弾くかと言われればそれほどでもなく、テレワークの作業中、机の上に置いてさらっと弾くことが多いです。正直いって運ぶための苦労の割に満足度は微妙かもしれません。
これを実施できるのは移動手段が鉄道のときのみで、航空機のときは断念しています。
理由は、「CT-S300」を入れて運ぶとき使っているのが、カシオ純正ケースの「CS650B」だから。クッション入りとはいえ「CS650B」はソフトケースなので、航空機の預け手荷物にするには無理があります。おそらくチェックインの際に断られるでしょう。中に入れる「CT-S300」自体の全長が60cmを超えている(93cm)ため、持ち込み手荷物としても当然アウト。
しかし5月の函館滞在が航空機での移動、しかも預け手荷物が20kgまで無料のJALということで、「CT-S300」を預け手荷物にしてみるべくチャレンジ。ソフトケースに代わるハードケースを探したという次第です。
物色したところ、サウンドハウスのECサイトで「Classic Pro」という61鍵キーボード用のハードケースを発見。27,800円と比較的安価だったので購入してみました。
各部の造り
届いた実機を見て……想像を超えた大きさにちょっとひきました。外形寸法は把握していたものの、やはり全長120cmのインパクトはすごいですね。自分の持ち物としてはベッドマットレス、布団、ブラビアに次ぐ全長と思われます。
外観はというと、これが強烈なレトロ感を放っています。凹凸のはっきりしたちりめん状の外装に、金属製の固定パーツのとりあわせが渋い。なるほど、これがClassicを名乗るゆえんか。

これはマクドナルドでの休息シーン。ポケモン剣盾のマックスレイドバトルでこんな岩がこちらに倒れてきて怖かった思い出が。

重厚な見た目のため、一見、ものすごく貴重なものが入っているかのように見えますあが、中身は2万円のカシオトーンとユニクロの服です。
収納力
見ての通り、幅93cm・奥行き25.6cmの「CT-S300」が余裕で入ります。というか余裕過ぎでスカスカです。

傍らにはGitzoのトラベラー三脚「GT1555T」が入ります。というかもっと大きな一般的なサイズの中型3段三脚も問題なく入るので、それなら「GT1555T」の代わりに持って行けばよかったと現地で後悔。
さらに余った空間に衣類や小物を詰め込めます。日常的に利用しているバリカンとシェーバーも持参することにしました。普段はバックパック1つで旅行しているので、ここまで余裕のあるパッキングは初めてかもしれません。
鍵盤の上に置いて使うのであろう黒いクッション材もついていました。おそらく鍵盤のサイズに合わせているのでしょう。分割式のクッション材も大量に入っており、このあたりの工夫には感心しました。

駅まで
ここからは実際の運用です。出発当日、最寄りの駅まで5分ほど歩きます。キャスターがあるので問題ないだろうと思いきや、とにかく小回りがききません。キャスターは2輪のため、持ち手を後ろ手につかんで引くことになります。そのうえケースの全長が120cmもあるため、角を曲がるだけでも牽引車を運転しているような気の使いようです。東京駅の構内は絶対無理ですね。
しかも重い。「Classic Pro」自体がすでに7.7kgあり、荷物込みで計12kgほどになるわけですからまあ当然です。これを片手で支えて転がしていると、1分もたたず腕が悲鳴を上げます。そのため両手で引っ張るのはもちろん、歩きながら順次右→左→右と持ち手を換えるテクニックを身につけてしまいました。
階段を上るのも厳しかったです。サイドの持ち手を使えばキャスターに頼らない移動は可能です。しかし全長があるため、高く掲げるか意図的に斜めにしないと、階段に先端がぶつかります。安全を考えるなら、慣れないうちはエレベーターを使用した方が良いでしょう。
地下鉄・バス
幸い地下鉄車内は空いてたため椅子に座り、膝の間に「Classic Pro」を挟んで揺れに備えました。一般的なサイズのスーツケースより薄いため、こういうときは使い勝手が良いです。
地下鉄を降りてから空港まではリムジンバスですが、これについてはトランクに入れてもらえるので問題なし。

空港
羽田空港第1ターミナルには、完全セルフの手荷物預け機があります。これと自動チェックイン機を組み合わせれば、スムーズに手続きが終わるのでは? と期待していたところ、全自動手荷物預け機が扱えるのは全長110cmの荷物までとのこと。Classic Proは120cmあるので、有人カウンターの利用を勧められました。
地上スタッフに尋ねると、「17番のスペシャルバゲージカウンターへ」とのこと。そこで「Classic Pro」を預けます。昔ながらの手続きでいちおう中身を聞かれました。あと「どちらの面を上にするか」という質問も。確かにこの形状だとよくわからないかもしれません(私も即座に答えられなかった)。
函館空港に到着後、手荷物受取所で「Classic Pro」と再会です。思ったより速く動くターンテーブルからピックアップする瞬間に緊張が走りましたが、腕や腰を痛めることなく無事回収できました。
この写真は復路の羽田空港のターンテーブル。ここも速すぎ。

まとめ
泊まる部屋の前で記念撮影。ここまで来るのに大変でした。

滞在中はこんな感じで。このホテルの机は比較的奥行きがあり、「CT-S300」の奥MacBook AirやiPadを置けました。

「CT-S300」自体は3.3kgと軽量で、カシオ純正のソフトケース「CS650B」との組み合わせにおいて、それほど移動時に苦労するものではありません(休憩時や新幹線の中で置き場所に困ることはありましたが)。ロールトップ式なので、全長も中身のキーボードに合わせて切り詰めることができます。
それが背負えなくて重いハードケースになると、とたんに難易度が上がった印象です。
ここまでしてフルサイズ61鍵のキーボードを持って行く必要があるのか、そもそも楽器を弾く時間に別のことをすれば良いのでは……など、今後の方針に迷いが出つつあります。
「Classic Pro」自体、ハードタイプの61鍵用ケースとして悪くない選択だと思います。金属パーツが多いため重量があるのかと思いきや、競合製品より若干軽いようです。それでこの価格なら悪くないでしょう。キャスターもいまのところ順調に転がっています。
個人的には「CT-S300」のサイズに合う、もう少し小さくて軽いケースがあるとありがたいのですが……。音楽用のキーボードケースという製品ジャンルではなく、ライフル用から探した方が良かったかもしれません。
ちなみに汎用ハードケースのPelicanで妥当なサイズのものを探すと、「Classic Pro」とほぼ同じ重さで価格は3倍でした。うーん。

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